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Sトレインに乗ってみた件

今年の3月から運行開始している西武鉄道のSトレイン

https://www.seiburailway.jp/express/s-train/


やっとこさ乗りましたよっと。


休日は横浜〜秩父間を、平日は所沢〜豊洲間を走っていて、最近のネット調べでは観光需要も見込める横浜〜秩父間は結構混んでる、平日の通勤需要を見込める所沢〜豊洲間はガラガラとの事。

今回は金曜日夜に飯田橋〜所沢間で乗車してみた。


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さてさて、金曜日夜の飯田橋駅。地上はなかなかの人混みで、つけ麺つじ田では行列なんかも出来ている。さぞや飯田橋駅有楽町線ホームも人混みかと思いきや、意外と空いている。まっすぐにホーム端の方にあるSトレイン券売機に進むと、余裕の「空席有 ◯」表示。所沢までのチケットを購入し、待つ事10分。新型の西武40000系がやって来て、ササ

っと乗車。


しかし、ここで1つの不幸が…。

そもそも、Sトレイン用の車両は基本的に通勤用車両で、1両につきドアが4つ付いている。普段はロングシート状態の、窓に背を向けてシートが並ぶのだが、Sトレインとして運行する時はそのシートが転換して窓を横に、進行方向を向いて着席できるのだ。

そうすると、4枚のドア間を1ブロックにして、それぞれのドア間でシートが前向きに配置される(但し車両の両端にあるシートのみ転換されない)。

そして、自分は窓側の席を指定したのだが、指定されたシートはちょうどドア間ブロックの先頭の席だった。この車両は基本通勤用なので、各ドア間には窓が1枚しかない。しかも、窓からドアまでは、いわゆる戸袋のため窓がない…そう、自分のシートの横には窓が無いのだ…。窓側をわざわざ指定したのに…。


車内を良く良く見渡すと、ネットの情報通り、金曜日夜とはいえ帰宅ラッシュには間違いない時間帯の割には空いている。何列か空きがあり、2つ並びのシートに両方座っている席がほぼない状態だ。


肝心の車内の居心地については、不快な揺れは無く、地下鉄線内の割には走行音はかなり静か。シートも硬すぎず、柔らかすぎずもなく、なかなか良い印象。しかし、リクライニングが出来ず、テーブルも無いのは不便だ。


そして、追い越しが皆無な地下鉄線内はノロノロに走り、西武線内の地上に出ても練馬を出るまではかなりゆっくりと走っていたので、その間スピード感はまったく感じられない。特に、乗務員交代の小竹向原、機器変換の練馬での運転停車(停車中ドアは開かない)がノロノロ感に拍車を掛ける。練馬を過ぎれば、所沢まで石神井公園保谷にのみ停車という、通常の西武線では無い変則的な停車だが、走りっぷりは普段の西武線優等列車並みだった。


飯田橋を発車して、約40分程で所沢駅に到着。窓側席なのに窓がなく、少しノロノロな印象のSトレインだった。


所沢までの快適性を求めるなら、池袋、または高田馬場に出てレッドアローに乗れば良い。こちらなら、車両は少し古いが、より快適なシートとテーブルがあり、リクライニングもできる。足元だってSトレインのシートに比べれば、遥かに広々している。

もちろん、スピードだってぐんぐん飛ばして走る。


今回乗車してみて、Sトレインの存在意義、価値は「必ず座れるという部分のみ」だという事が感じられた。

これからシートにリクライニング機構やテーブルが追加されれば、より価値が高まると思うが、設計上無理だろう。

今後何かしらの付加価値を見い出さなければ、せっかく造った多機能な新型車両が大きな負債になってしまう可能性すらある。

そういった意味では、この平日便のSトレイン乗車率がひとつのバロメーターだ。


少しでも平日便のSトレイン乗車率が上がるよう健闘を祈る。


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